LTCとBTCの間で世界初?のクロスチェーンアトミックスワップが成功し、注目を集めている。
アトミックスワップとはなにか?
アトミックスワップとは、相手を信用する前提をおかずに、互いのコインを交換することができるという手順である。
ある秘密の数字のハッシュ値を埋め込んだトランザクションを利用することでこれを実現することができる。
取引をするには、どちらかがまずコインを相手に送ることが必要になる。コインが相手に届いたことが確認されれば、相手はコインを送り返す。
これで取引が成立することになるが、相手がコインを送り返さずにそのまま持ち逃げすることができてしまいます。
つまり、これは相手が信用に足る人物だという前提に、それを信じてどちらかが先にコインを送らなければならない。
アトミックスワップでは、この問題を暗号的手法で解決する。相手を信用する必要なく、コインの交換を行うことができるようになり、相手が誰であろうが、匿名であろうが、素性を一切知る必要なく、安全にコイン同士の交換が可能することができるようになるのです。
アトミック・スワップでできること
このアトミックスワップが実現できるようになると、取引所を通さず、安全にコインの交換ができるようになります。
もちろん取引所の信頼の代わりに暗号通信を行う手間があるので取引速度は中央的な取引所にはかなわないませんが、17年9月におきた中国の取引所閉鎖の事例のように、閉鎖のリスクや、取引所GOXのリスクや、資産差し押さえリスクなどに対して有効だと言えます。
2つ目は、分散型取引所である。
アトミックスワップは、速度が遅い。ひとつの取引が完了するまで何ブロックも経過するひつようがあるため、リアルタイムな売買では中央集権取引所とは比較にならない。
しかしながら、ライトニングネットワークのオフチェーンと組み合わせることで、かなりの部分この問題を解決することができる可能性がある。
利用者はライトニングのチャネルをハブに張り、その利用者同士で高速なアトミックスワップが行う。この方式では、高速な分散取引所が可能なるかもしれない。
また、それ自体が高速なペイメントハブを構成できる。スワップを噛ませることで、異なる通貨を自動的に変換して支払うような、両替機能を含んだペイメントサービスを構築できる可能性がある。
3つ目は、クロスチェーンでのコイン相互運用である
BTCは手数料が高く遅いが、安全が高い。通常はBTCに資産をおいておくが、必要なときに小銭をくずして高速なLTCで支払い等を行い、残った分を戻す、という使い方が可能がしたい。
アトミックスワップを使うと、BTCからLTCにスワップし、LTCで支払いなどをおこなったのち、最後はBTCに戻す、という使い方が可能になる。
つまり、利用用途に応じて好きなチェーンに乗り換えて利用するという使い方ができるようになる。
4つ目は、2〜3までが全部実現して、ネットワークを構成するようになった未来だ。
もはやここまで進化すると、各コインのブロックチェーンが同士が、アトミックスワップや、ペイメントハブなどを通して相互につながり、全体としてネットワークのようなものを構成する。
インターネット・オブ・ブロックチェーンだ。
こうなると、どのコインからスタートしても、どのコインでも支払いや受け取りができるようになり、誰にでもその人の希望するコインで、瞬時に、トラストレスにコインが動くようになる。当分先の未来図であるが、いずれ実現するであろう。
私は、この技術が徐々に注目されていき、アトミック・スワップ、クロスチェーンといったキーワードが、来年のホットトピックになると予想している。
終わり
現在仮想通貨はビットコインやイーサリアムなどの色んな種類の仮想通貨が存在していますが、これらはどれかひとつだけが生き残るのではなく共存共栄を目指しています。
そして企業や自治体も自分たちn仮想通貨を発行し始めています。大阪のあべのハルカスはハルカスコインというものを作りすでに試験運用を行っていたり、SBI証券もSコインなるものを作り始めています。
こういった各々のコミュニティーで作られた互換性のない仮想通貨を繋げる技術がアトミックスワップです。
こういった種類の異なる通貨間のブリッジングはリップルも目指しており、アトミックスワップとリップル、どちらが覇権を手にするのか注目です。