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株式投資・仮想通貨に関連するテーマについて取り扱ってます。

【テクニカル分析】移動平均線の使い方



まず上のリンクにも書いてあるようにテクニカル指標は2つのタイプに分類されます。


・トレンドフォロー系
トレンドを追いかけるタイプのテクニカル指標。価格が上がり続けると、指標の数値も上がり、下がり続けると指標の数値も下がる。

代表例: 移動平均・MACD


・オシレータ系
買われすぎ、売られすぎなどを示すテクニカル指標。オシレータ系の指標は、一定の範囲内で振動するように動く。

代表例:RSI・ストキャスティクス


そして、今回はテクニカル分析において代表的なトレンドフォロー系の指標である移動平均線について紹介していきます。


・移動平均線とは?


移動平均線というのは、一定期間の終値の平均値をつなぎ合わせて線にしたものです。この指標の特徴は、値動きのトレンド(おおまかな流れ)が分かることです。


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参照:http://www.jibunbank.co.jp/products/foreign_deposit/chart/help/sma/



移動平均線は将来の値動きを予測するために使います。移動平均線の傾きを観察することで、株価が今後上がるか下がるかをある程度予測することができます。そして、移動平均線にはいろんなタイプがあります。種類も複数ありますし、設定もいろいろとカスタマイズできます。


移動平均線は種類や日数を変えることで、ゆったり滑らかな線になったり、より敏感に値動きに反応するように設定できます。


日数を5日から20日に増やすと反応が鈍くなり、滑らかな線になります。一方、EMA(指数平滑移動平均線:最近の終値に比重を置いて計算する移動平均線)の設定にしたり、日数の設定を20日や5日へと、短く設定すると値動きに敏感に反応するようになります。(よく使われる日数は5日、20日、25日、75日などです。)



・移動平均線の使い方


移動平均線とは何ぞやというのを紹介したところで次はどうやって取引で使っていくのかを見ていきます。



・移動平均と株価の位置関係で判断する


チャートで移動平均線を見る場合、その最大の注目ポイントは、位置関係です。移動平均線は、数日分の株価の終値平均を取っているため、最新の株価よりも遅れて動くことになります。株価が上昇トレンドにある場合なら、株価の上昇に遅れて右肩上がりを描くため、基本的には移動平均線は株価よりも下に位置することになります。


つまり、株価が移動平均線より上にあって、移動平均線が右肩上がりならば、(平均を取っている期間から見た)株価のトレンドは上向き(買ったほうがいい)ということになります。


一方で、株価が下降トレンドにあれば、株価の下落に遅れて移動平均線が下がるため、移動平均線の位置は基本的に株価より上の位置になります。つまり、株価が移動平均線よりも下にあって、移動平均線が右肩下がりならば、株価のトレンドは下向き(売ったほうがいい)ということになります


・シグナルで判断する


移動平均線の使いかたとしては、株価と移動平均線の位置関係に着目してトレンドを判断するほかに、長期と短期の期間の異なる2つの移動平均線を用いて、それを売買シグナルとする使い方もあります。


「短期の移動平均線が長期の移動平均線を上に抜けていく」ことによってできるクロスが ゴールデン・クロスで、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示す買いシグナルとされます。


また逆のパターンとして、上昇トレンドにあった株価が下がりはじめて、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下に抜けるというクロスがデッド・クロスです。上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示すものとして売りシグナルとされます。


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参照:http://kabu-s.jpn.org/goldencross.html



以上が移動平均線の代表的な使い方ですが、移動平均線は日数を短期にすればシグナルは出やすくなりますが騙しも多くなり、逆に長期の平均にすれば騙しは少なくなりますがシグナルがでにくくなるというジレンマを抱えています。この問題点をちょっと解決してくれるのが次に紹介するMACDです。一般的に移動平均線はMACDと使うのが主流とされています。


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【金融知識】効率的市場仮説とは?


効率市場仮説とは?


効率的市場仮説には様々な見解があり、一義的とは言えない部分もありますが、一般的には文字通り、「市場は常に効率的に動いている」と考える理論です。つまり現時点での株式市場では、利用可能なすべての新たな情報が直ちに織り込まれるので、超過リターン(投資家が取るリスクに見合うリターンを超すリターン)を得ることはできず、株価の予測は不可能であるという学説です。


株価の予測が不可能という点で、将来の株価の値動きは過去の株価の値動きとは関係なくランダム(不規則)に変動するという、ランダム・ウォークを説明する考え方になりますが、科学的に証明はされてはおらず、確からしいという仮説の域を出ていません。

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効率的というのはそういう意味であるのかを簡単に言うと、投資家は常に日々株式について過去のデータを駆使して研究を重ねています。このため、もし本来の株式価値よりも安い株式があれば即座にそれを買い、割高になっている株は売却します。


そうすると、そのような売買が日々行われている株式市場には、いわゆる「放置された割安な株や極端な高値をつけている株はない」ということになります。これが「市場は効率的である」という意味です。


効率市場仮説の種類


効率的市場仮説は、その考え方を3つに分類することができます。


・ウィーク型

ウィーク型というのは、現在の株価には過去の株価情報がすべて織り込まれているという考え方です。つまり、いくら過去の株価を検証しても、すでに今日の株価にその価格が反映されているため、明日の株価を予想することはできないということです。ウィーク型は、専門家の間でも比較的その信憑性が認められている考え方です。


・セミストロング型

次にセミストロング型というのは、現在の株価には過去の株価情報だけではなく、売上や財務状況といった企業のすべての公開情報が織り込まれているという考え方です。よって、IRで新しい情報が公開されれば、株価はそれを織り込む動きになるというものです。このセミストロング型は専門家の間で賛否両論となっている考え方です。


・ストロング型

3つ目はストロング型と呼ばれ、現在の市場株価は誰も知らない新しい情報すらも織り込んでいるという考え方です。まあ普通に考えれば、このストロング型がありえるとすると、インサイダー取引が存在しているということになります。なので、ストロング型は専門家の間では否定的な見解の多いです。


この3つの仮説が示しているのは、市場が効率的である限りは株式投資を行う際に、確実に儲けられるという手法はなく、最も優れた手法はリスクの最も少ないマーケットポートフォリオで運用するということになります。


つまり、世界経済が常に緩やかに成長(インフレ)していくという前提さえあれば、市場リスクは軽減されることになるため、ポートフォリオでリスク管理を運用することが最も正しい運用方法になるということです。なので効率的市場仮説は、マーケットポートフォリオが最適な運用法と考える意味で、CAPMに正当性があるとされる論拠の一つともなっています。


効率的市場仮説の3つの考え方やランダムウォークは、ファンダメンタル価値理論や砂上の楼閣理論などを否定するものです。ウィーク型(ランダムウォーク)は砂上の楼閣理論(テクニカル売買)を否定し、セミストロング型はファンダメンタル価値理論を否定しています。

これはあらゆる投資の手法は無意味だということになります。ただ、常に市場は効率的と考えるのであれば、いくら考えても意味がないということになり、ランダムウォーク理論のように猿がダーツを投げて当たった銘柄に投資を行う人が増えてくることになります。そうなると今度は、市場は非効率(あらゆる情報が織り込まれていない)という状態になるはずという矛盾が起きることにもなります。



まとめ


このように効率的市場仮説の反対論は、常にそのような非効率な投資家は存在する、すなわち市場には必ず非効率な部分があると考えます。

しかしそうするとその非効率を見つける投資家が多く表れ、結果的にやはり市場は効率的であるという結論が導かれます。そして、堂々巡りとなり、現在でも明確な結論は出ていません。加えて、効率的市場仮説には実体経済からみて株価が割高になるバブルの発生やその崩壊が説明できないとする批判があります。


長くなってしまいましたが、ようするに効率的市場仮説とは書店とかによくある投資の必勝法などは存在しないという考えです。まあ必勝法がないのは正しいけど常に効率的というのはおかしいだろって感じですね。


スマホとかの対戦ゲーとかをやったことのある人ならわかると思うのですが、新キャラや新しい要素の強さや良し悪しの正しい評価ってすぐできないんですよね。大勢の人がいい悪いを何週間何ヶ月議論して評価の大勢が決するというのが普通です。


同じように企業が開示した新しい情報に対してすぐに適切な評価を株価に織り込むわけではなく、市場の参加者が買いと売りを繰り返して評価が定まっていくのであり、その過程において真の評価を乖離した瞬間は必ず起こります。


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【金融知識】 直接金融と間接金融の違いについて

 

 今回は直接金融と間接金融の違いについて取り上げていきます。

 

 まあ企業から見た直接金融と間接金融の違いは、新しく事業を始めるのに必要な資金を調達する際、銀行から借りるか、社債や株式を発行するかという違いなのですが、これだけでは話がすぐ終わってしまうので、今回は個人から見た直接金融と間接金融の違いを見ていきたいと思います。

 

・間接金融

 間接金融とは、私たち個人の持っているお金が、銀行などの金融機関を通して企業に流れることを表し、間接金融の代表的なものが銀行の融資です。

 

銀行預金の仕組みは、まず私たち個人が預金者が銀行にお金を預ける。そして、銀行はそのお金を他の人や企業などに融資し利息を得ることで儲けています。このときのお金の流れは

 

個人→銀行→企業

 

という風になっています。

 

 つまり私たち個人と企業の間に銀行などの第三者機関が一枚噛んでいるので「間接」ということになります。

 

このとき銀行は、お金を貸した方からもらう利息と預金者に対して支払う利息の差額分を利益にします。これを「利ザヤ」と言います。


万が一、銀行がお金を貸した先が倒産するなどし、お金が返せなくなった場合は、銀行が損失を負うことになり、預金者の預金は一応安全に守られます。(現行制度では、銀行が倒産してもペイオフ制度により1000万までは保証されていますが、最悪それ以上は返ってこない可能性があります。)

 

・直接金融

一方直接金融とは、先ほど取り上げた間接金融とは違い、私たち個人のお金が、企銀行などの第三者機関を仲介することなく直接企業に流れることを意味します。代表的な直接金融の金融商品には株式・債券があります。

 

つまり、お金の流れは下のように表されます。

 

個人→企業

 

このようにお金を必要とする相手(企業)に対して、個人が株式や債券といった形で、直接お金を出資するのが直接金融です。直接金融の場合、お金を出す側は投資家(債権者)と呼ばれます。投資家(債権者)は、出資したい企業や国・地方自治体などの株式や債券を相手から直接購入します。そして、配当や利息を受け取ります。

 

まあ定義上はこうなっていますが、実際は直接金融においても証券会社などの第三者機関は一応一枚噛んでいます。というのも国や企業が発行する株式・債券を私たち個人に買ってもらおうとすると、結局証券会社を仲介せざるを得ないからです。

 

というのも、ある企業が新しい事業を行うため、債券を発行し資金を集める場合、債券を購入してくれる人を企業自身で探すのは大変さからです。というわけで証券会社は企業から手数料をもらって、債券の仲介販売を行います。


まとめると間接金融において銀行は「お金を貸す際の利息と預金者に支払う利息の差額」で儲けていますが、証券会社は「仲介する際の手数料」で儲けています。

 

 

・それぞれの特徴

間接金融おいては、貸したお金(投資したお金)が返ってこないかもしれない可能性(信用リスク)を銀行が負っていましたが、直接金融の場合では、その信用リスクを投資家(個人)が引き受けることになります。

 

つまり、株式や債券を発行している企業が倒産した場合、投資家のお金は全額返ってこない可能性もあります。なので、直接金融では「投資は自己責任」となります。ですがその反面、預金に比べると投資の方が成功したときの利益が大きいです。つまり、貯蓄はローリスクローリターン、投資はハイリスクハイリターンと言えます。

 

 

 

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【統計学】 共分散と相関係数の簡単な説明

データ分析において平均・分散などのデータ自体の特徴を把握したら、次は2つの変数(データ)または、それ以上の変数の間に相関関係があるのかを見ていきます。(経済 · 経営分野では、分析のテーマは2つ以上の変数の間の関係にあることが多いです。)

 

2つの変数間の相関関係の分析はデータ分析の基本であり、その具体的な手法としては散布図や分割表などがあり、これらは2つの変数(データ)の間にどのような関係があるかについての包括的な情報を与えてくれます。

 

2変数の関係には様々なものがありますが、基本的に直線関係で考えるのが一般的です。例として、「身長(x)が増えるほど、体重(y)も増える」という直線的な比例の関係があると考えるとした時、その線形関係の強さを表す代表値が今回のテーマである共分散と相関係数です。

 

 

・共分散 (covariance:cov)

  2変数の散布図に右上がりの関係が観察されるとき、その2つの変数には正の相関があることになります。もしこれが右下がりの傾向を示していれば、負の相関関係があることになります。もし、2変数を散布図で表した場合、描かれた点が直線ではなく、バラバラに散らばっていたならば、2変数の間に相関は無い、つまり無相関であるということになります。

 

このような相関が正か負か、相関の程度が強いのか弱いのか、といった傾向を数値で表したものが共分散です。共分散は以下のように定義されます。

 

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・相関係数

 2変数の相関は、共分散を使って表すことができますが、その定義上分析するデータの単位や大きさの影響を受けてしまうという問題があります。もし共分散が100であると言われても、相関が高いのか低いのかはデータの大きさや単位によって変わってくるので、共分散の値からだけでは判断できません。

 

この問題を解消した代表値が相関係数です。相関係数とは、データの大きさに依存しないよう共分散を標準化したものであり、正の完全相関を 1、負の完全相関を−1 として、2変数の線形関係の強さを測るものです。定義式は以下のように表されます。

 

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 相関係数は正の相関のときプラス、負の相関のときマイナスとなります。相関係数の絶対値が大きくなる程、相関度は強くなります。(絶対値の大きさが相関の強さを表すので、相関係数が0.6よりもー0.8の方が相関関係が強いという事になります。)

 

実際に共分散と相関係数を計算する際には下のような表を書いて整理すると計算しやすいです。

 

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変数間の関連を表現する「相関」の考え方は2つ以上の変量の分析(多変量分析)においてもとても大切な考え方なので、しっかり覚えておきましょう。

 

次は、ある変量(x)の変化をもうひとつの変量(y)の変化で説明し、それらの変量の間に1次関数の関係(直線の関係)があると仮定する「線形単回帰」の考え方について説明していきます。

 

 

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【統計学】 時系列モデルと定常性について

 

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これまで時系列分析の考え方について見ていきましたが、簡単にまとめると時系列分析に使う時系列データは、その時点で一度しか観測できないという問題点があります。

 

時系列分析の対象となる株価を例にあげると、日経平均株価の昨日の終値を一度だけ観測することはできますが

 

当然その終値の平均的な値、つまり期待値を一点の観測データから推定することはできません。

 

このため、将来の予測を行おうとする場合は、時系列データ自身になんらかの構造を仮定して、その構造を用いて予測を行う必要があります。

 

時系列分析では、観測された時系列データはある確率変数からの一つの実現値と仮定し、この確率変数の構造(確率分布)のことを時系列モデルと呼びます。

 

 

確率変数については↓の記事で説明してます 

【統計学】確率変数・確率分布の分かりやすい説明 

 

 

そして、様々な時系列モデルの根幹となる概念に、「定常性」というものがあります。「定常性」とは、その時系列データの確率分布は常に同じであり、時間や位置によってその確率分布が変化しないという確率過程の性質を表します。

 

さいころの例で表すと、さいころを振ったときの確率過程は1~6がそれぞれ常に1/6であり、振る時間や場所で目の出る確率が1と5がそれぞれ1/2になったり変わることはないということです。これを定常性と言います。

 

ですが、現実の時系列データにおいてサイコロのような、強い定常性を持つデータはなかなか存在せず、定常性がどれだけ確率分布が不変であるかによって、『弱定常性』と『強定常性』の2つに分類されます

 

 

まず『弱定常性』とは、

その時系列データの確率分布の平均・分散が時点によらず一定であり、自己共分散も同じ時点差(差分)において常に一定であることを意味しています。

 

 

一方で『強定常性』は、

時系列データにおけるすべての依存構造が、時点に関係なく時間差のみに依存しているということを意味します。つまり、弱定常性が自己相関についてのみ時間差kに対して依存構造をもつのに対し、強定常性では平均や分散といった全ての確率構造が時間差kに依存するという性質を持っています。

 

まあ実際には、強定常性は仮定が必要なケースが少なく、加えて計量時系列分析の主戦場である金融データや株価データにおいては、弱定常性が必要なことが圧倒的に多く、この手の研究分野における定常性というのは弱定常性を指すことが一般的なようです。

 

なので、弱定常性は頭に叩き込んで、強定常性は参考程度の認識でいいと思います。そして、定常性は観測した時系列データにそのまま存在しているという事は少なく、大抵トレンドが含まれているので、データを変換して定常性を持たせるということをよく行います。

 

例えば、経済的データは季節による変動したりトレンドが存在しているので季節調整を行なったりトレンドによるデータの変動を対数変換や差分を取ることで、除去したりします。

 

次は時系列データにARモデルを当てはめてみます。

【R言語】ARモデルの作成と検定 

 

 

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追記:時系列分析については、現場ですぐ使える時系列データ分析 という本がとても分かりやすかったので、もし時系列分析でつまずいている人は是非一度読んでみてください。