株初心者が本気で儲けるブログ

株式投資・仮想通貨に関連するテーマについて取り扱ってます。

【未来の国策】ハイパーループとは何なのか?その実現性は?

 

 

ここ最近、『ハイパーループ』というワードをちらほら聞くようになったので、少しハイパーループについてまとめてみました。ハイパーループは将来国策になる可能性のあるテーマなので、今のうちに抑えておきたいですね。

 

 

 

ハイパーループとは?

 

『ハイパーループ』とは、イーロン・マスク氏が2013年に公表した次世代輸送システムで飛行機、列車、船、自動車に次ぐ5番目の交通機関としての乗り物のことを指します。

 

 

:イメージ図

f:id:oruka199665:20170602173022j:plain

 

 

このようにハイパーループとは、チューブの中に浮かんだ車体に人々が乗り込んで高速移動するというものです。近未来SFものでよく出てくるやつですね。

 
ハイパーループの考え方は、真空チューブ列車のアイデアをベースにしています。真空チューブ列車とは、チューブ内を真空にして抵抗(摩擦力と空気抵抗)をゼロに近づけ、高速で人や物資を輸送するシステムです。

 

このアイデアは19世紀から存在していました。イギリスでは1847年に真空チューブ列車の試験が実施されていたのです。

 

そしてここ日本でも1970年に名城大学理工学部教授の小沢久之丞という人が中心となって、ロケット列車実験というニトログリセリンを燃料としたロケットエンジン搭載の全長1メートルの車体を真空チューブのなかで走らせるという実験を行っています。

 

この実験結果は驚くべきもので、車体は1600メートルを3秒で滑走。時速2500キロメートルという圧倒的な速度を記録しました。これは新幹線の約10倍の速度であり、単純計算で東京大阪間を14分で移動できるスピードです。

 

ただ、この問題点としては車体の加速時において中にいる人に約30G近くの加速度が掛かってしまうことです。私たちの日常にある重力が1Gなので、それの30倍近い力が掛かってしまう事になるので非常に危険です。加えて、時速2500㎞近い超高速で移動する車体を安全に停止するための対策も必要でした。

 

結局小沢久之丞はそれらの課題の解決をできずこの世を去り、残された人もこの課題を解決することができず、結局、そのまま日本における真空チューブ列車開発は実現することなく頓挫してしまいました。

 

なので、ハイパーループの元ネタ自体は数百年前から構想されており、決して新しいものではないのです。そして、『ハイパーループ』は上の真空チューブとは若干異なり真空ではなく、チューブ内の減圧によって空気抵抗を減らし、車体を空中に浮かせることで摩擦力をゼロにして、減圧したチューブ内で空中に浮いた車体が走るというものです。

 

このように抵抗を減らすことで、ハイパーループの最高速度は時速1220キロメートルに達します。今の高速列車の速度は時速約500~650キロメートルなので、2倍近くの速度が実現できることになります。もしこれが実現すれば今世間で騒がれているリニアなんかの非じゃないくらいの高速移動が可能になります。

 

そして、ハイパーループのもう1つの特徴は自家動力の交通機関であるという点です。ハイパーループで使用される電力は車体に搭載された太陽光パネルで賄えわれるため、石油などの化石燃料は不要と環境にも配慮した先進的な機構になっています。

 

 

ハイパーループの現状


これまで述べたようにハイパーループは、既存の交通機関よりも圧倒的な速さを出せるうえ、太陽光パネルを設置することで自家動力を可能とし環境にも優しい理想的な交通機関になりうるものです。

 

そしてこのイーロン・マスク氏の提唱したハイパーループを実現させようとしているのがハイパーループ・トランスポーテーション・テクノロジー(HTT)社で、2016年にカリフォルニア州中央部にあるクエイ・バレーに、長さおよそ8kmにわたる実物大プロトタイプを建設するプロジェクトを行っています。

 

これは2018年の完成を予定していており。もしこれが実現すれば、電車で5時間かかるロサンゼルス―サンフランシスコ間をわずか36分で到着する計算になります。またこの建設費用も約7400億円と高速鉄道を建設する場合は6兆円近く掛かるので、既存の交通機関の約10分の1のコストで建設することが可能だと見積もられています。

 

この理由としては、ハイパーループは高架式で支柱の部分しか土地を使用しないため、土地買収にかかる費用を大幅に抑えることができるというのが大きいそうです。

 

ハイパーループのコンセプト自体は特に新しいものではなく、過去にはニューヨークには、メトロが誕生する前に圧縮空気を利用した地下鉄などがありましたが政府主導だったため、政府の姿勢が代わると立ち消えになってしまっていました。

 

しかし、今回のハイパーループ構想は企業主導で、しかも各サイドプロジェクトをクラウドソーシングで進めているので成功する可能性が高いと言われています。つまり世界中の人々がチームに参加し、意見やアイディアを出し合っているのです。ちなみにこの中には日本の慶応大学も含まれています。

 

まあ現状としてはビジネスレベルにはまだまだかなぁという感じです。ですがIOTやAIみたいに実用段階でなくともテーマ化される可能性はあるので頭の片隅にとどめておく価値はあるんじゃないでしょうか?

 

 

日本でのハイパーループ

 

 日本でのハイパーループは、上でもちらっと述べたように慶応大学が最先端を走っています。ここに出資し技術提携を結んでいる日本企業は分かっている限り<3647>ジースリーホールディングス(ハイパーループ関連銘柄?)のみですが、水面下でいろんな日本企業が接触しているようで、これからもっと増えるでしょう。

 

今までコストや技術面で不可能とされてきた超高速移動も技術進歩により現在は実現可能性の兆しが見えはじめています。これからどうなるか投資家としてだけではなく一般市民としても期待したいですね!