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【金融工学】 自然対数による金利計算

 

 まず利回りをR、連続複利率をrとするとき、年利とそれに対する連続複利率は下のような関係式になります。

 

r = loge(1+R) ・・・①

 

 4 = log₂ 16

 

これを指数で表すと

16 = 2⁴

なので、これを①に応用すれば、こうなります。

(1+R)= e^r

 

これおもしろい計算ができるんです。というわけで実際に簡単な数値を使って計算していきます。

 

もしある金融商品の年利が10%のとき、計算すると連続複利率は9.531018%となり、利回りは下のように表すこともできます。

(1+0.1) = e^⁹.⁵³¹⁰¹⁸ %

 

つまり年利は、連続複利を使った式に簡単に置き換えられることができます。一応確認でe=2.71828…というネイピア数を入れて、関数電卓で計算するとちゃんと1.1になります。

 

 e⁰.⁰⁹⁵³¹⁰¹⁸=1.1

 

この年利10%の金融商品を2年保有するとすると、元本は10%の複利で増えます。つまり、2年後の最終利回りは1.1の2乗になります。

 

2年後の最終利回り = 1.1 × 1.1 = e0.09531018 × e0.09531018

2年後の最終利回り:1.21 = e²×⁰.⁰⁹⁵³¹⁰¹⁸

 

つまり2年後の最終利回りを求めたいとき、実は連続複利の式だと、連続複利率を2倍すれば求められます。

 

さて、さきほど年利10%の金融商品を、3年間保有するとしたら、最終利回りはどうなるかというと

 

3年後の最終利回り = 1.1 × 1.1 × 1.1 = e0.09531018 × e0.09531018× e0.09531018
3年後の最終利回り = 1.331 = e³×⁰.⁰⁹⁵³¹⁰¹⁸

 

これを一般化すると↓のように表すことができます。

 N年後の最終利回り = (1+R)ⁿ = e^ⁿ×r

 

ちなみに、これは複利じゃなくても、1年目の利回りがR1、2年目の利回りがR2、3年目の利回りがR3の金融商品があったとすれば、それぞれの年の利回りR1、R2、R3に対する連続複利率r1、r2、r3 とすると、↓のような式で計算できます。

 

3年後の最終利回り = (1+R1)×(1+R2)×(1+R3) = e^(r1+r2+r3)

 

つまり連続複利を用いれば、利回りは全部足し算で計算することが可能です。まあ実務での金利計算だとExcelやら関数電卓があるので、実用性はあまりないのですが、金融工学の超基本であるBSモデル(ブラックショールズモデル)の式にも使われていたりと数理ファイナンスでちょくちょく出てくるのでそういうのを勉強する上では必要な知識と言えます。