株価は常に公表されており常に上がったり下がったをしています。
今回はなぜそういうことが起きるのか、株価はどのように決定要因について見ていきたいと思います。
まず「株価≒企業価値」です。正確には発行済み株式数×株価=企業価値となり、理論上は「発行済み株式数×株価」の金額で企業を買収することができます。
そして、日経マネーとかで出てくる理論株価の計算も、理論上算出した企業価値を発行済み株式数で割ることで算出しています。
株価を直接動かすものは、売られる数と買われる数、つまり「需要」と「供給」で、買う人が多ければ株価は上がり、売る人が多ければ下がります。
その売りと買いの判断をする基準、つまり株価の決定要因として「需要関係」「外部要因」「ファンダメンタルズ」の3つが存在しています。
まず「需要関係」というのは、投資家などの市場関係者の都合により売り買いが決定されて株価に影響が出ることを意味します。
例としては、機関による売り、仕手筋による押さえつけ、増資、自社株買い、自社株の消却 、株の持合い解消、連休前などが挙げられます。
次に「外部要因」というのは、企業の状況は変わらないのに、周りの環境によって株価が変動することを指します。例としては海外情勢や災害(地政学リスク)、原油価格、為替などのことです。
そして「ファンダメンタルズ」とは、企業自体の個別要因のことをさします。例としては、売り上げ、利益、財務状況などのことです。
実際には上記の要因が複合的に絡み合い、それに反応する投資家の需給バランスで株価が決定していきます。
このことを踏まえて、株式投資をする際は、上記の要因や社会で起こっているさまざまな出来事をキャッチし、「他の投資家はどう判断するか?」という客観的な見方で、考え、その上で自分はどう行動するのかというのが重要になってきます。これが株式投資は美人コンテストと言われる所以です。
これら3要素は、ニュースや公式発表などから得ることができますが、この要素をどのようにして株価という数値に置き換えるかが、株式投資の難しいところであり、例えば企業の売り上げがアップしたニュースが流れれば、必ず株価が上がるかといえば、そうとは限りません。
そこには、「市場心理」という要素も働くからです。業績が上がっても、投資家が「あれ?思ったより良くない」と思えば、好材料にもかかわらず株価が下がったりします。
この複雑さこそが、株式投資の難しさであり、醍醐味でもあります。色々な人がざまざまな側面からこの3要素の研究を日々行なっているのです。
そして長期的には、株価は外部要因や需要関係の影響は少なくなり、ファンダメンタルズによって決定されるというのが企業の価値、つまり株価を予測しようの考え方であり、このために株価予測モデルが作られてきました。
株価モデルについては↓の記事で取り上げています。
他にもPERPBRで株価を見たいわゆる「バリュー投資法」など昔からいろいろな株価予測のアプローチが行なわれてきました。